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4月20日生まれの有名人と今日は何の日?*365日きっかけ誕生日プレゼント*

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4月20日オディロン・ルドン

4月20日生まれの皆さま、お誕生日おめでとうございます。

今日はどのように過ごしますか?

お誕生日の方、そうでない方も、ワクワクとした日を過ごしたいですよね?

そんなあなたに小さな小さなきっかけをプレゼントします。

 

オディロン・ルドンの神秘的なモチーフ

ルドンは印象派の画家クロード・モネと同じ年に生まれた画家ですが、ルドンの主題や画風は、その時代の流派とは一線を画すものがあります。

代表作ですぐに思い浮かぶのは『キュクロプス』ではないでしょうか。キュクロプスはギリシャ神話に登場する単眼の巨人族を指します。ギリシャ語で「丸い目」という意味です。怪物のように見えるかもしれませんが、神様(階級は下の方)です。

そして、ルドンの絵の『キュクロプス』は恋しい女性を、うっとりと眺めている微笑ましいほんわかしています。

 

天空の神(ウラノス)と大地の女神(ガイア)の3人の息子は、アルゲス(落雷) ・ステロペス(稲光)・ブロンテス(雷)という名前のキュクロプス族でした。しかし父親のウラノスは彼らを受け入れず、他の3人の息子(こちらはヘカトンケイル族という巨人)とともに奈落に押し込めてしまいます。

押し込められていた彼らを救ったのが、ゼウスとポセイドンとハデスたちでした。キュクロプス族の3人は、助けてくれたお礼として3人に武器を作ってあげました。(キュクロプス族は、鍛冶を職業としていました)

 

ルドンのモチーフは神秘的な精霊のようなものが多いです。蜘蛛に目がついているのは、ジブリ映画『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』に登場するまっくろくろすけに似ています。ちょっと怖い顔のもありますけど…

 

オディロン・ルドンはどんな人?

1840年4月20日※~1916年7月6日 職業:画家
※4月22日の説もあります。
出身:フランス

同時代の画家 参考

西洋美術

 

比較的裕福な家の3兄弟の2番目に生まれます。幼少期から内向的で、絵を描くことが好きだったようです。父親はルドンに建築家になって欲しいと望み、国立美術学校に受験しますが失敗します。兄は音楽家、弟は建築家なので、ルドン家は才能豊かですね!3兄弟というのが、ウラノスとガイアの息子たちとリンクして、個人的に面白いと思いました。

20歳の頃に植物学者と知り合い、顕微鏡を覗いて見える小さな世界に魅せられたことが作品に影響しています。小さな世界ということは、精霊は「菌」なのかも…?

 

https://pin.it/zhtwfj4ykk22ls

 

画家としてなかなか売れなかった時代に、放浪の版画家に出会い、黒い世界に独特な造形を生み出していきます。当時、印象派や後期印象派が流行っているときですから、ルドンが創りだす「黒」の世界が、前衛的な芸術家たちに注目され始めます。

40歳で結婚し、6年後に誕生した長男は1歳になる前に亡くなり、失意の底にあったルドンですが、3年後に次男が誕生すると、徐々に色彩が加わり変化していきました。晩年、画家として勲章を受章し、アメリカでも作品が展示されるなど充実した日々かと思いきや、第一次世界大戦に召集された息子が、行方不明になってしまい、最愛の息子を探し続け、風邪をこじらせ亡くなりました。76歳でした。

岐阜県立美術館が、ルドンの作品を多く所蔵しています。

 

4月20日 オディロン・ルドン

 

きっかけ:

我が道をいきませんか?

 

同年の1840年生まれの人 参考

 

ジョアン・ミロは10代でうつ病、絵を描き始めたら治った!

1893年4月20日~1983年12月25日 職業:画家
出身:スペイン

同時代の画家 参考

 

タイプは違いますが、ルドンの神秘的で不思議な世界に少し似通うものがありますよね?ミロの場合は、シュルレアリスムに影響を受けつつも、独自路線を貫いたことが共通しています。

 

ミロは幼少期から絵を描くことが大好きな少年だったようです。両親は職人、跡を継ぐことを息子に期待したかと思いきや、身体が弱いジョアンを心配したのか?商業学校に入学させます。ミロはお金の勘定は向いていなかったようで、うつ病と腸チフスにかかり療養します。

うつ病にかかった息子を見て、数字には向いていないことを理解した両親は、療養のために訪れた村で、美術学校に入学させました。

そこでの教育がミロに大きな影響を与えたと言われています。芸術と言えば、模写とデッサンが基本ですが、視覚情報だけに頼らず、実際に対象物に触らせて、自分の感覚で描くことを大事にした先生と出会いました。この頃から画家を目指すようになります。

20代前半は、フォービズムやキュビズムに影響を受けた絵を描いて、スペイン国内で、個展を開催しました。

 

https://pin.it/lsv6sihvhsbft4

 

26歳くらいからパリに出て、スペインとパリを行ったり来たりしながら創作活動を続けました。パリでシュルレアリスムも創始者であるアンドレ・ブルトン、ダダイズムの画家、ピカソ、作家のヘミングウェイヘンリー・ミラーなどと出会い交流します。

この頃、描いていた素朴な絵は、食器のNaif(ナイーフ)の絵柄のようで、個人的に好きです。『農園』というタイトルの絵ですが、ヘミングウェイが気に入って、借金をして買ったというエピソードもあります。

アンドレ・ブルトンがシュルレアリスム宣言をしてから、芸術家たちの間で流行りはじめ、ミロも影響を受けます。シュルレアリスムと言ったら、サルバドール・ダリを思い浮かべると思いますが、同じスペイン出身、ミロの方が10歳くらい年上です。

ダリは浅い眠りのときに目を覚ますような仕組みをつくり、半覚醒状態のときに、みた夢を描くことを手法としていました。

ミロの場合は、絵を描くために、食費を切り詰めていたので、何日もほぼ水だけという空腹状態から半覚醒状態がつくれることが分かり、無意識で描いてしまう世界を創りだしました。ミロと言うと、何を主題としているのかはすぐには分からないけれど、奇妙な生き物がうごめくような絵が思い浮かびますよね?

意外と日本にもゆかりがあり、77歳のときに(1970年)大阪万博が開催の壁画制作のために来日しています。

90歳で亡くなりました。

 

きっかけ:

半覚醒状態のときに絵を描いてみませんか?

 

同年の1893年生まれの人 参考

 

ハロルド・ロイド

1893年4月20日~1971年3月8日 職業:コメディアン
出身:アメリカ

 

洗い流して残ったもの 永井一正のポスター

1929年4月20日 職業:グラフィックデザイナー
出身:日本(兵庫県)

永井一正さんのポスターにも何かは特定できないけれど、愛らしいヘンテコな生き物が登場しますよね?赤いもしゃもしゃのとか…

ルドン、ミロ、永井さん、目がギョロッとした生き物が、時代を超えた共通点です。

 

芸大で彫刻を専攻していましたが、戦時下に栄養失調が原因で、病気になり、医者から失明のおそれがあると診断され、学校を休学し大阪に実家に帰りました。父親が勤めていた紡績会社で、デザインの仕事をしたことがきっかけで、グラフィックデザイナーになりました。

当時、会社にデザイン課があり先輩デザイナーから教えてもらえる環境があったわけでもなく、大学でデザインを勉強したわけではありませんでした。独学でデザインをしてきた自由な創作感覚が、デザインの礎にあるようです。

ロゴやシンボルマークのデザインも多く手掛けていらっしゃり、JR、三菱東京UFJ、放送大学のマークなど、すぐに思い浮かぶマークですよね?

「描くための道具、原始的なもののほうが個性が出る」という話や「創造は破壊の中にある」という話、永井一正さんのインタビュー記事が大変興味深かったので、お時間があったら是非読んで下さい。

いかに自由になれるか、ということですね。

人間はいろんな経験から既成概念が生まれ、こうした方がいいだろうとか、いろんなものが邪魔をする。

赤ちゃんの目でものを見るのは不可能だけれど、初めて世界を見た赤ちゃんはいろんなことをどれほど新鮮に思うかということです。

すでにある概念をどれだけ洗い落とせるか。積み重ねるのではなく、持ってるものを洗い流していくということです。そのうちに一番大切なものだけが残っていくのだと思います。

引用https://www.ndc.co.jp/polylogue/report170622/

 

同年の1929年生まれの人 参考

 

ヤマザキマリ著作 代表作

1967年4月20日 職業:漫画家・文筆家
出身:日本(東京都)

コミック代表作:

  • 『テルマエ・ロマエ』
  • 『スティーブ・ジョブズ』
  • 『プリニウス』

文庫・新書:

  • 『男性論 ECCE HOMO』
  • 『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』
  • 『国境のない生き方: 私をつくった本と旅』

 

4月20日 今日は何の日?365日のきっかけ

郵政記念日

1871年4月20日、それまでの飛脚制度に代わり新しく郵便制度が実施されたことを記念し、逓信省が「逓信記念日」として1934年に制定しました。

青年海外協力隊の日

1965年4月20日に青年海外協力隊が発足したことに因みます。

女子大の日

1901年4月20日、日本初の女子大学である日本女子大学校(現在の日本女子大学)が開校したことに因みます。

 

いかがでしたか?

Wikipedia情報による、4月20日が誕生日である有名人や何かの記念日をヒントにして、きっかけをつくりました。

素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見することをセレンディピティ(serendipity)というそうです。サイトをご覧になった方が素敵な偶然に出会えるかは分かりかねますが、行動したら何かが起こるかもしれません。

素敵な一日でありますように!

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