11月2日生まれの皆さま、お誕生日おめでとうございます。
今日はどのように過ごしますか?
お誕生日の方、そうでない方も、ワクワクとした日を過ごしたいですよね?
そんなあなたに小さな小さなきっかけをプレゼントします。
ロココ時代に我が道をいく画家 ジャン・シメオン・シャルダン
シャルダンが活躍したのは、ロココ様式が流行っていた18世紀のフランスです。ですが、シャルダンはロココの華やかな様式とは一線を画し、素朴な絵が特徴です。
ロココを代表する画家としてよく知られているのは、フラゴナールです。「ブランコ」という作品を見たことがある方も多いと思います。
ジャン・シメオン・シャルダンはどんな人?
1699年11月2日~1779年12月6日 職業:画家
出身:フランス
代表作:
- 食卓の祈り
- 働き者の母
- 良き教育
- 買い物帰りの女中
- しゃぼん玉吹き
https://pin.it/qgqwvqrkmwdjtn
父親は家具職人でした。11歳のころから歴史画の工房に弟子入りし、修行を重ね、静物画作品を描くことを得意としていました。30代のころから、その時代の人々の暮らしを記録した風俗画を描き始め、描いた作品をヴェルサイユ宮殿に献上しています。
50代以降、国から年金授与、ルーブル宮殿(現在のルーブル美術館)にアトリエ兼住居施設を授かっており、ロココ様式が絶頂の時代に、全く異なる絵で評価されていたということが分かります。この時代としては非常に長生きで80歳で亡くなりました。(マリー・アントワネットが処刑された14年前)
同時代の人 参考
- 作曲家 ヴィヴァルディ 1678-1741 イタリア
- 作曲家 J.S.バッハ 1685-1750 ドイツ
- 作曲家 ヘンデル 1685-1758 ドイツ
- 蘭学者 青木昆陽 1698-1769
- 画家 ジャン・シメオン・シャルダン 1699-1779 →ココ!
- 植物学者 カール・フォン・リンネ 1707-1778 スウェーデン
- 絵師 伊藤若冲 1716-1800
マリー・アントワネットを題材にしたものは何故人気なのか?
マリー・アントワネットはどんな人?
1755年11月2日~1793年10月16日 職業:フランス王妃
出身:オーストリア
フランス国王ルイ16世の王妃として知られています。
「パンがなければクグロフ※を食べればよい」という有名な一言は、アントワネットが言ったかどうかは定かではなく、イメージからつくられたとも言われています。
※クグロフはパンのようなお菓子の名前です。
マリー・アントワネットと言えば、宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』のイメージが強いですが、アントワネットの生涯を能で伝える、国立能楽堂で上演されるという記事を見ました。
映画や舞台はこれまでもあって、最近ではゲームのキャラクターにマリー・アントワネットという名前がついていたりしますが、日本の伝統芸能である能とのコラボは見てみたいです。
伝統芸能で思い出したのが、母親のマリア・テレジアが日本の漆器を集めていた関係で、ヴェルサイユ宮殿には70点あまりの漆器のコレクションが残されています。
Bunkamuraで開催された「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」では、その時代にインド更紗がフランスで大流行して、綿の更紗のドレスをマリー・アントワネットも着用していたのではないか?という再現されたドレスを見ました。ピンクのフリフリやリボンではない、オリエンタルなドレスはイメージを覆すものでした。
漆器もそうですが、日本を含むアジアのものが身近にあったことが意外でした。そう考えると、ヨーロッパのものを日本の伝統工芸や芸能、文化で表現するというのも、面白そうです。
きっかけ:
日本と他の国を比べたときに共通点を探してみませんか?
「ハンカチーフは正方形にすべし」という政令を出させたマリー・アントワネットの誕生日に近い祝日、明日の11月3日はハンカチの日です。
同時代のフランス出身者 参考
- 数学者エミリー・デュ・シャトレ 1706-1749
- 画家 フラゴナール1732-1806
- 王妃 マリー・アントワネット 1755-1793 (生まれはオーストリア)
- 政治家 ナポレオン・ボナパルト 1769-1821
- 物理学者 アンドレ・マリ・アンペール 1775-1836
同年の1755年生まれの人 参考
- 画家 エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン 1755-1842
関連
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大酒飲み!?横山大観が長生きした理由
2018年は生誕150周年を記念して、東京国立近代美術館や京都国立近代美術館で「横山大観展」が開催されました。展覧会でも注目の作品として話題になっているのは、およそ100年ぶりに発見された「白衣観音」という作品です。
大観は、日本画の特徴の一つである輪郭表現を描かない没線表現を試みましたが、当時それは朦朧体(もうろうたい)※と呼ばれ批判されました。
※朦朧体(もうろうたい)…明瞭な輪郭をもたないという意味で、評論家から理解されず悪意をもって呼ばれた表現のことを指します。
展覧会で注目されている作品、「白衣観音」は朦朧体から脱して、新たな手法を試みた痕跡が感じ取れる作品です。
横山大観の師は岡倉天心であり、ちょうど日本美術という概念が生まれた時期から画家として活動していたため、従来の日本画ではないと非難されながらも、西洋美術の技法を取り入れ新たな表現を探り作風を確立していった、近代日本画家の先駆者です。
https://pin.it/5jlqzcc2j4mwo6
横山大観(よこやま たいかん)はどんな人?
1868年11月2日~1958年2月26日 職業:美術家・画家
出身:日本(東京都)
御飯はほぼ食べず、3食お酒とつまみだけを食べていたというほど酒豪で知られていますが、もともとは下戸でした。
師匠の岡倉天心が酒豪であったために、勧められ?強要され?飲むうちに慣れたようですが、肝臓が弱い家系であったため、飲む量を気を付け、器にメモリをついていたという説から、酒豪というほど飲んでいたかどうかは分かりません。
「酒は百薬の長」という言葉がありますが、栄養になるようなものを食べていなかったにもかかわらず、89歳まで長生きした理由として、食べ過ぎない、空腹状態が体内を活性化していたと考えられています。
脳は現在も東京大学で保管されているようですが、89歳という年齢にもかかわらず、脳の委縮は60歳前後だったそうです。創造的な画家は、何歳になっても若く見えますから、おそらく絵を描いていたことも、脳の活性化につながっていたのかな…と思われます。
きっかけ:
お酒は好きですか?
同年の1868年生まれの人 参考
- 小説家 尾崎紅葉 1868-1903
- 作家 マクシム・ゴーリキー 1868-1936
- 建築家 チャールズ・レニー・マッキントッシュ 1868-1928
- 生物学者 カール・ラントシュタイナー 1868-1943
- 画家 横山大観 1868-1958
- 画家 エドゥアール・ヴァイヤール 1868-1940 ナビ派
- 作曲家 スコット・ジョプリン 1868-1917
ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画
ルキノ・ヴィスコンティはどんな人?
1906年11月2日〜1976年3月17日 職業:映画監督
出身:イタリア
代表作:
- 『山猫』
- 『ベニスに死す』
- 『ルートヴィヒ』
- 『家族の肖像』
- 『イノセント』
戦後、舞台俳優兼セットデザイナーとして働いていた際にココ・シャネルと出会い、それがご縁で画家ルノワールの二男、ジャン・ルノワールと出会います。ジャン・ルノワールは映画監督だったので、ヴィスコンティはアシスタントとして携わり、映画制作の技術を習得しました。
ジャン・ルノワールの兄は俳優でしたが、兄の息子(甥)はカメラマンと、画家ルノワールの子孫は、視覚伝達系の仕事についた人が多かったようです。
…
話は変わりますが…ゴッホの弟(テオドロス)のひ孫にあたる、テオ・ファン・ゴッホも映画監督で、本日(11月2日)に亡くなっています。
…
ヴィスコンティから連想されるのは…「ヴィスコッティ」似ていますよね?
イタリア語で「2度焼いた」という意味のお菓子で固いビスケットです。イタリアではコーヒーやワインにつけて食べるお菓子として親しまれているそうです。ビスコもビスコッティから由来するんですね。
ヴィスコンティ監督が、ヴィスコッティを食べていたかどうかは分かりかねますが、イタリア出身なので、身近にあった食べ物ではあると思います。
きっかけ:
浸したり、つけて食べる日本のお菓子はありますか?
コーヒーやワインに浸して食べるで思い出すのは、マルセル・プルーストの代表作『失われた時を求めて』の一節です。マドレーヌを紅茶に浸して食べると、その香りで幼少の頃の記憶が思い出されるという話があり、香りから思い出すことを「プルースト効果」と呼ばれています。
フランスではマドレーヌ、イタリアではビスコテッィ、日本では浸したり、お茶につけて食べるお菓子はないと思うのですが、浸して食べたら相性のいいお菓子はあるかもしれません。
同年の1906年生まれの人たち 参考
- 劇作家 サミュエル・ベケット 1906-1989 アイルランド
- 映画監督 ロベルト・ロッセリーニ 1906-1977 イタリア
- 作曲家 ドミートリイ・ショスタコーヴィチ 1906-1975 ロシア
- 映画監督 ビリー・ワイルダー 1906-2002 オーストリア→米
- 小説家 坂口安吾 1906-1955
- 映画監督 ルキノ・ヴィスコンティ 1906-1976 イタリア
- ホンダ創業者 本田宗一郎 1906-1991
11月2日 今日は何の日?365日のきっかけ
習字の日・書道の日
語呂合わせ、11(いい)も 2(じ)文化祭などの多い11月の文化月間に合わせ、公益財団法人日本習字教育財団が制定しました。
キッチン・バスの日
KitchenとBathのアルファベット頭文字KとBが11番目と2番目でもあることから、キッチン・バス工業会が制定し、家庭文化のあり方を考える日としています。
タイツの日
タイツの形が数字の11と似ており、2つがペアであり、11月くらいから女性がタイツでおしゃれをするシーズンであることから株式会社エムアンドエムソックスが制定しました。
いかがでしたか?
Wikipedia情報による、11月2日が誕生日である有名人や何かの記念日をヒントにして、きっかけワークショップをつくりました。
素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見することをセレンディピティ(serendipity)というそうです。サイトをご覧になった方が素敵な偶然に出会えるかは分かりかねますが、行動したら何かが起こるかもしれません。
素敵な一日でありますように!