3月21日生まれの皆さま、お誕生日おめでとうございます。
今日はどのように過ごしますか?
お誕生日の方、そうでない方も、ワクワクとした日を過ごしたいですよね?
そんなあなたに小さな小さなきっかけをプレゼントします。
不遇な作曲家 モデスト・ムソルグスキー
モデスト・ムソルグスキーはどんな人?
1839年3月21日~1881年3月28日 職業:作曲家
出身:ロシア
代表曲:
- ピアノ 組曲『展覧会の絵』
- 交響曲『Night on Bald Mountain=禿山の一夜』はげやまのいちや
ムソルグスキーが作曲した曲で、よく知られているのは『展覧会の絵』です。
作曲するにあたってきっかけになった出来ごと
5つ年上の友人、ヴィクトル・ハルマンは建築家であり画家でもありました。ムソルグスキーが34歳のときに、ハルマンが急死しショックを受けます。ハルマンの遺された家族のために少しでも援助出来ることを願い、友人たちと一緒に遺作展を開催しました。展覧会を見てアイデアが湧き、そのままタイトルにもなりました。生前、作品は一度も演奏されることも、出版されることもなく、しまわれていました。
死後、友人の作曲家コルサコフが、ムソルグスキーの遺品整理をしていた際に曲を発見し、発表しました。
完成なのか?未完成なのか分からない作品を見て、「いい曲だ!」と思ったコルサコフは、勝手に自分だったらバージョンで改訂して、コルサコフ版を作ってしまいました。
『展覧会の絵』については、様々な作曲家が改訂や編曲をしています。ロックやシンセサイザーでアレンジされたものもあります。
有名なのは、ラヴェル版です。ラヴェルのもとに管弦楽への編曲が依頼されます。当時、フランスで流行っていたサン・サーンスやドビュッシーなどが、ムソルグスキーのような和音を多様化した様式が評価されていたため、何か得られるものがあるのではないかと考えたのではないかと思われます。
作曲するにあたり、ムソルグスキーの直筆譜を入手できないか?コルサコフ版ではない、オリジナルを切望していましたが、入手することが出来ず、結局、出版されていたコルサコフ版を元に編曲しました。『展覧会の絵』で聴くのは、ラヴェル版が圧倒的に多いようです。
交響曲『禿山の一夜』
『はげやまの一夜』はロシアの民話が題材です。同時代に活躍したロシアの劇作家 ニコライ・ゴーゴリ(1809年4月1日~1852年3月4日)が手掛けた戯曲『聖ヨハネ際の前夜』が着想になったようです。
聖ヨハネ祭(夏至の祭り)の前夜に、禿山に幽霊や魔物、精霊たちが集まって大騒ぎし、夜明けとともに去っていくというお話です。夏至の夜=シェイクスピアの『真夏の夜の夢』も近い題材だと思います。日本で言うお盆みたいな感じですかね?オペラの『禿山』あります。
カワイイ精霊や幽霊を想像していると、そっちか!と思うような感じの曲ですが、ディズニー『ファンタジア』でもお馴染みです。
因みに、この曲もコルサコフが編曲したものが一般的に広く知られており、ムソルグスキー版と、コルサコフ版が存在します。コルサコフは、作曲家として大成することがなかったムソルグスキーのために、何かしたいと思ったことが大きいと思いますが、友達として大好きだったんでしょうね。
モデスト・ムソルグスキーはどんな人?
1839年3月21日~1881年3月28日 職業:作曲家
出身:ロシア
6歳頃から母親よりピアノを習い始めますが、将来の夢は武官になることで、10歳で養成機関に入学し、13歳で士官候補生に選ばれます。武官になるのかと思いきや、19歳で退役します。それ以降は下級官吏として生計をたてました。
ロシア文化人と知り合う機会に恵まれ、後にロシア5人組と呼ばれる作曲家の一人、バラキレフに出会い、指導を受け歌曲やピアノ曲を手掛けます。
会社員として生計を立てるしかないのかな?
26歳のときに、自分の才能を信じて支えてくれていた最愛の母親が亡くなると、不安定になり、アルコールに依存します。
悪いことは続き、28歳頃には官吏では必要のない人員宣告をされてしまい、出勤しても無報酬で、さらに不安定になります。どうやって生活していたのかは分かりません。
31歳の頃に、芸術家たちが集まるサロンで、ヴィクトル・ハルトマンに出会い、友人になります。しかし3年後にハルトマンが急死します。
『展覧会の絵』については先に書いてしまったのでちょっと割愛しますが、ムソルグスキーは作曲に時間がかかるタイプでしたが、このときは曲が頭のなかから離れず、書く方が間に合わないほど、驚異的な早さで作り上げたと言われています。
着想になった10枚の絵からインスピレーションを受け、最初のプロムナード含む5つのプロムナードは、展覧会場を歩いて回るムソルグスキー自身の様子を表しています。基本的に同じ旋律で、調を変えています。タイトルを見ると、どんな絵だったのか?ちょっと想像が出来るかもしれません。
- 第1プロムナード
- 小人(グノーム)
- 第2プロムナード
- 古城
- 第3プロムナード
- テュイルリーの庭 – 遊びの後の子供たちの口げんか
- ビドロ(牛車)
- 第4プロムナード
- 卵の殻をつけた雛の踊り
- サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ
- 第5プロムナード
- リモージュの市場
- カタコンベ – ローマ時代の墓
- 鶏の足の上に建つ小屋
- キエフの大門
官吏の仕事から(無報酬でも勤めていたというところがすごいですが)内務省に転職します。
内務省ではムソルグスキーの音楽活動が奨励されていたので、勤めやすい環境だったようですが、41歳の頃に無職になってしまいます。窮地を知った友人たちが寄付を集めて、何とか作曲家として食べられるように尽力しますが、1年後、心臓発作により亡くなり、曲は完成しませんでした。
きっかけ:
展覧会を鑑賞するとき、どのように絵を観ますか?
荷物をロッカーに入れてじっくり1点1点観る、声鑑賞を聴く、メモをとる、ざっと全体を観るだけ、音椅子に座るなど。
児童文学作家 マーガレット・マーヒー
1936年3月21日 職業:児童文学作家
出身:ニュージーランド
代表作:
- 『魔法使いのチョコレート・ケーキ』
- 『だれも寝てはならぬ』
- 『めざめれば魔女』
- 『贈りものは宇宙のカタログ』
- 『いかさま海賊こんぐら航海記』
ゲイリー・オールドマン出演の映画作品
1958年3月21日 職業:俳優
出身:イギリス
映画代表作:
- 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
- 『裏切りのサーカス』
- 『ハリー・ポッター』シリーズ
- 『猿の惑星: 新世紀』
- 『ドラキュラ』
- 『不滅の恋/ベートーヴェン』
- 『レオン』
作家 江國香織の代表作
1964年3月21日 職業:小説家・児童文学作家・翻訳家・詩人
出身:日本(東京都)
小説代表作:
- 『きらきらひかる』
- 『つめたいよるに』
- 『落下する夕方』
- 『泣かない子供』
- 『ウエハースの椅子』
- 『間宮兄弟』
映画化、ドラマ化されている小説が多いです。
絵本代表作:
- 『モンテロッソのピンクの壁』 絵:荒井良二
- 『デューク』 絵:山本容子
- 『あかるい箱』 絵:宇野亜喜良
- 『ちょうちょ』 絵:松田奈那子
3月21日 今日は何の日?365日のきっかけ
世界詩歌記念日
国際連合のユネスコが文芸の増進のため、「世界詩歌記念日」を1999年に制定しました。
国際人種差別撤廃デー
1966年の国連総会で制定された国際デーです。
弘法大師
各地の真言宗寺院では弘法大師の命日を記念する法要(御影供)や祭りが行われます。例.金剛峯寺・川崎大師・西新井大師等
ランドセルの日
月日の3、2、1を足すと小学校の年数である6になることに由来します。
いかがでしたか?
Wikipedia情報による、3月21日が誕生日である有名人や何かの記念日をヒントにして、きっかけをつくりました。
素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見することをセレンディピティ(serendipity)というそうです。サイトをご覧になった方が素敵な偶然に出会えるかは分かりかねますが、行動したら何かが起こるかもしれません。
素敵な一日でありますように!